大先生との思い出

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はじめに

この記事は、楽しかった職場 みんなのF2 Advent Calendar 2018 の12日目の記事です。
私は新卒でF2のグループ会社に入社し、3年8ヶ月に勤めました。
転職を何回かし、現在はiOSAndroidアプリ開発を良い感じに助けるサービスを提供する会社でカスタマーサポートをしたりバックオフィス業務を改善したりしています。

何を書くのか

F2を辞めた理由とか今何をしているのかを書くらいしいですが、それは皆さんが書いてくださっているので、私はF2で出会った最高にカッコいい先輩の話をしますね。

その人について書くかを悩んでいたところ、御本人から以下のようなメッセージをいただいたので安心してこの記事を書いています。

twitterにログインしたの何年ぶりだろう。xxxxxxというやつです。
何書いてもいいし、書かなくてもどっちでもいいです。某アドカレ。
「この先輩とかいうやつクズすぎだろ」ってブコメが荒れても楽しめるくらいの能力は持ってるので、ご自由にどうぞ。

さすがです。カッコよすぎませんか!?

その人は「大先生」と呼ばれていました。なぜそう呼ばれていたかは知りません。
「狂犬」とも呼ばれていた気がします。上司にガブッと噛み付くときがあるからかな?

ここでは「大先生」として話します。

大先生との出会い

大先生との出会いはコードレビューでした。
Javaで社内向けのテストツールを作る小さなプロジェクトで、納品3日前くらいに課長が突然「Javaだしさぁ、大先生君にもレビューしてもらったほうがいいよね。お願いしといたから」と言い出しました。
大先生は全然別のプロジェクトで、このとき初めて大先生のことを知りました。
課長に対しては
いやいや納品3日前だぞ!?
何いってんだこいつ??今アドバイスもらったってコードに反映できないじゃん?いかれてんのか????

みたいな気持ちでした。
C言語COBOLしか書いたことがないチームで超短期間でJavaを書いていたので、全部1クラスに書かれているようなよろしくないコードでしたね。はい。
そんなわけで大先生のレビューコメントはすごいことになっていました。
GitHubを社内で使っていなかったのでメモ帳にズラーッとアドバイスというか指摘が書かれている感じです。
同じチームの先輩から「コメント見てもショック受けないでね」と言われたくらいです。
レビューのコメントはコードに対するコメントなんだから自分がショック受けてどーすんだよ。
ショックというか正しいことしか言ってない〜〜〜!なるほど!!Javaを書くときは大先生に聞けばいいんだな。

という気持ちになったのを覚えています。
納品3日前なのでいただいたコメントは反映できずに納品しました。
※コードを変更するには色んな手順を踏まないといけなくて、3日では絶対無理という悲しい現実です。今はF2でもそのへんは変わったのかな?

ラッキーなことにその社内向けテストツールをもっと大規模なプロジェクト向けのテストツールとして作るプロジェクトが始まり、そこでは最初から大先生にアドバイザーとして入ってもらうことができました!やったね!!
今このブログを書いていて気づいたのですが、自分のチームから大先生に工数を出してない気がしました。
今もそうかは分かりませんが、その当時F2では自分はこのプロジェクトで何時間作業した、というのを毎月記録していました。
これで、プロジェクトごとに人件費をいくら使っているかが管理できるわけですね。
大先生、もしかして自分のプロジェクトの予算でアドバイザーをしてくださっていた・・・?すいません!!

そのプロジェクトで大先生と関わっていなかったら、F2から転職していなかった気がします。
大げさかもしれないですが、生きていく上で必要なことをたくさん教えてもらいました。

大先生は実力もあって、うまく戦っているのに、上司に噛み付くこともあって、でも実力を偉い人たちから認められているところがすごいです。
F2は政治が上手じゃないと上がっていけないというイメージがありましたが、大先生は大先生のポジションを確立していた気がします。
コードレビューとか何時間やって何件指摘が出たか大事としか思ってない課長が「大先生君にもレビューしてもらったほうがいい」というくらいですから。

印象に残っている言葉

大先生の言葉で印象に残っているものを挙げますね。

「リーダーの役割は決めることなんだよ」
これが全てではないかもしれないですが、決められないマンが多い部署だったのでなるほど!と思いました。
確かそのときに「今あるものから考えて決める。情報がないからとか言わないで決めるのも必要」的なことも教えてもらいました。
自分の仕事の中で決めずに迷いたくなったらこの言葉を思い出します。

「うわっ。クズじゃん。すげぇクズじゃん」
課長に言われたことが悔しくて大先生に話したときに大先生が言った言葉です。
パートナーさん(世の中で言う下請けさん)の人員配置を各プロジェクトのリーダーで話していたときに課長から
「◯◯さん最近結婚したじゃん?いつ妊娠するか分からないからここには入れたくないんだよね」
と言われたのが悔しくて悲しくてムカついて、大先生に話したところ、
「あいつそんなこと言ったの?」
「うわっ。クズじゃん。すげぇクズじゃん」
とズバッと言ってくださいました。
できる人なのに妊娠するかもしれないからはずしたいとかなんだよ!?
誰だって子供ができたり、突然病気になったり、プロジェクトからはずれるリスクは持ってるんだよ!
くやしいいいいいいいい。でも言えない!!!

と思っていたので大先生がはっきり言ってくれて心がとても軽くなりました。

「まえとーさんは上司に噛み付くからF2よりも外に出たほうがいいと思って」
いやー、大先生に言われるってことはそれくらいやばかったのか私。
大先生だって噛み付いてるじゃんと思ったのですが、よく考えたら実力があって自分のポジションを確立している人の噛みつきと入社4年目くらいのペーペーの噛みつきは違いますよね。
さらに、恐怖と恫喝で支配するタイプのエラい人が更にエラくなろうとしているタイミングだったので、外に出る決意ができました。
大先生に外に出ても大丈夫って言ってもらえた気がして、どうにかやっていけたのではないでしょうか。たぶん。

大先生から広がる交流の輪

そのほかにも、大先生のおかげでたくさんの人と出会うことができました。
F2社内でコミュニケーションを取れるネットワーク上の空間があって、そこで大先生のブログ(?)を通して自分の部署だけでなく、会社を超えて色々な人たちと出会いました。
退職が近くなってくると、部署ではお掃除係に任命され10年分くらいたまった書類の山をファイルから取り出して捨てるという作業をひたすらしていたのですが、大先生のブログではたくさんの人から温かいコメントをいただきました。
いまでもコメントは保管してあり、この記事を書くために読み返しました。
「一緒のチームで働いてみたかった」とか
「まえとーさんならどこに行っても大丈夫」とか
みなさん本当に優しくて、転職するときの支えになりました。
ありがとうございます。

さいごに

長くなりましたが、F2に入社して大先生と同じ部署のなれたのは幸運だったこと、どんな会社や部署に行っても自分によい影響を与えてくれる人に出会うのは大事だということを伝えたくてこの記事を書きました。

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狂犬をイメージした画像でした